動画制作から「式典演出」へ。東亜薬品様 85周年パーティー成功の舞台裏
東亜薬品株式会社様の創立85周年記念パーティーにおいて、グリークは動画制作の枠を超え、式典全体の進行と連動する映像戦略を提案いたしました。
このプロジェクトの目的は、85年の歴史と未来へのビジョンを参加者へ共有し、パーティー開始時の高揚感と終盤の感動を最大限に引き出すことにありました。
ターゲットは、社員とそのご家族。特に企業の長い歴史を初めて知る世代へ向けて、その軌跡と未来を分かりやすく、印象深く伝える必要があると考えました。
制作背景と直面した課題
当初、東亜薬品様からはオープニング動画の制作のみをご依頼いただいておりました。
ヒアリングを進める中で、単に動画を制作するだけでは、社員の意欲向上やご家族への歴史共有といった記念パーティーの本来の目的達成が難しいという課題が明らかになりました。
ターゲットである社員やご家族には、沿革を初めて知る方も多く、単調な紹介動画に終わらせるのではなく、85年の歩みを「私が働く会社の歴史」として自分ごとで捉え、心から喜んでもらえるようにする必要がありました。
そこで、動画という制作物単体に留まらず、「式典の演出全体」を考慮した総合的な提案をさせていただきました。動画を式典の進行と連動させる演出は、参加者の方々が心から楽しめ、記憶に残る最高の時間を作り上げ、祝祭感あふれるパーティーの成功を可能にする提案です。
オープニング動画の工夫:感情を揺さぶるトーンの転換


式典の幕開けを飾るオープニング動画では、85年の歴史の重みを正確に伝えることと、式典の幕開けとしてふさわしい期待感を高めることを両立させる必要がありました。
沿革を深く理解してもらうと同時に、現在の社員の熱意や意気込みを映像に織り交ぜ、企業の信頼と活力を表現しました。
この相反する目的を達成するため、映像のトーンを意図的に二段階で転換させる演出を採用しました。


まず、導入となる歴史を振り返るパートでは、「重厚感と格式を兼ね備えたトーン」を採用しました。ここでは、数々の記録写真に加え、各部署の仕事風景を映し出すとともに、多数の社員インタビュー音声を挿入し、企業への誇りや仕事のやりがいといった「人」の想いを伝えることで、製薬会社としての揺るぎない信頼感を表現しました。


その後映像終盤では、厳かなムードから一転し「今から式典が始まる」という期待感へ空気を変えるため、華やかなモーショングラフィックを導入。コーポレートカラーを基調としたエネルギッシュな映像と音楽で会場の空気を一変させ、参加者の気分を一気に高揚させました。
このコントラストにより、単調な紹介に終わることなく、式典への最高の導入となりました。
クロージング動画の工夫:「撮って出し」で感動を記憶に刻む
式典の締めくくりとなるクロージング動画には、参加者に「楽しかった」「感動した」というポジティブな余韻を残し、社員としての誇りと未来への意欲を喚起する役割が求められました。
この目的を達成するため、動画は事前に収録した社長からの感謝のメッセージと、式典当日のハイライト映像で構成する演出を提案しました。
特に、式典中に撮影した映像を裏側で迅速に編集し、終盤に上映する「撮って出し(同日編集・上映)」を実施。
参加者自身の笑顔や感動の瞬間が、鮮度の高いまま会場のスクリーンに映し出されることで、一体感と感動が最大化されました。
この「撮って出し」の演出が、参加者にとっての最大のサプライズとなり、「記憶に残る祝祭感あふれる式典」として、大成功をおさめる大きな決め手となりました。
動画制作から一歩踏み込んだ、グリークの戦略的アプローチ
グリークは単に映像を納品するだけではとどまりません。クライアント様の言葉の裏にある真の目的を汲み取り、成功へ導く企画を作り上げること。これがグリークならではの価値提供です。
東亜薬品様の事例では、クライアント様の「式典を成功させたい」という真の目的に寄り添い、当初の依頼を超えた「式典全体の演出」をご提案しました。
綿密なヒアリングを通じて、ターゲット層である社員やご家族が求める「自分ごと」となる感動体験を設計。そして「重厚な歴史の表現」と「高揚感の創出」という相反するテーマをトーン転換という演出で統合し、さらに「撮って出し」というライブ性の高い手法で締めくくることで、記念パーティーの成功へと導きました。
目的やターゲットだけでなく、使用される「場」の空気感まで設計すること。これこそが、私たちが目指す映像制作の理念です。
動画制作についてお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。




